スパジオ富士見

空き室に悩んでいた学生アパートの集客

大分県にある看護科学大学近くにある学生アパートのホームページとチラシを制作しました。不動産屋さんがITを活用した集客に弱いのもあり、空き室が3割超えてどうにかしたいと相談いただきました。従来のチラシの手法や物件情報サイトへの記載だけでは他と同じで差別化が難しく見つけてもらいにくいので、ホームページやチラシをどう活用するかがポイントになると考えました。

学生アパートという特性を理解する

学生アパートは一般の賃貸物件とは違う所があります。
・初めての独り暮らし
・物件選びに時間がかけられない
・親御さんも安心できるか?
私自身も経験があるのですが、学生アパートは下見の時間もなかったり比べるのも難しかったり、そもそもどこを見て判断するのかもわからず、結局は入居してみて失敗に気付く事も多いです。失敗したら費用を払い引っ越すか住みにくくても我慢するしかありません。貸主と借主が50:50の対等な関係で無くしっかりと選びにくい問題を抱えているとも言えます。

学生目線・親御さん目線を大事に

不動産事業者は顧客に対し間取り図を見せるのが仕事だと捉えています。間取り図には多くの情報が含まれてると考えていますが、それはあくまでも専門家としての視点です。
初めて物件探しをするような学生が間取り図を見て内容を理解するとは限りません。写真が掲載されていても都合の悪い所は写ってなかったりする事もあります。都合の悪い所は見せずにとりあえず来店させれば、あとは営業トークで何とかすれば良いという考え方が以前は多くあり私自身も過去に不快な思いをしたことがあります。
少ない検討機会を無駄な時間にするのは相手の時間を奪う失礼な事です。事業者側の見せたいものを動画で伝えるのではなく、学生や親御さん目線での物件を見る感覚を動画にしました。
防犯面ではモニター付きインターホンがあります、トイレはウォシュレットついてます、キッチンは料理しない人もいるのであまり広くはないです、収納は大きいので荷物多めでも安心です、と誠実に物件を案内し、実際に内見していて見たい所が見える動画を作りました。この視点での動画はこれまで存在していませんでした。

大学への道のりも動画にしました。学生アパートから大学までの行き方を確認してもらうものですが他の目的もあります。親御さんに「こんな街に住むんだよ」と伝えるためです。見知らぬ土地に我が子を送り出す際には親なら誰でも心配になります。治安は大丈夫かな?買い物する所はあるのかな?等の少しでもヒントになればと思い作りました。通学路の後半は民家のない山道になるので自転車やバイクなどの手段を使った方が良いかもしれないと気付く材料にもなります。物件の魅力を伝えるだけではなく親御さんに安心してもらえるような情報提供も重要と考えての事です。

試験会場で配布するチラシの概念を変えました

物件案内のチラシを配布する機会は限られます。試験日と合格発表の当日に手渡しで配布するのと配布資料にはさみこんでもらう程度。通常チラシの内容は物件の間取り図をカラーにしている程度。前述しましたが、間取り図を見て判断できる人は限られますし慣れが必要です。図面を見て想像できる人はごくわずかなのに間取りをメインに見せた所で学生は判別できません。
学生が主に求めているのは参考になりそうな写真です。見た目で判断するしかないので間取り図を大きく見せる事自体が間違いだと考え、今まで不動産事業者におまかせしたいたチラシの構成を見直しました。看護系の大学なので女性比率が高めです。写真を大きく扱い、物件を案内してもらっているかのようなキャプションを沢山いれることで女性に受け入れられやすい見せ方を採用しました。他の味気ない間取り図のチラシしかない中で、写真中心のA4サイズのチラシはそれだけで大きな差別化になり引き立ちます。女性にも受け入れられやすい見せ方に留まらないようにも配慮しました。女性向けにありがちなピンクやベージュ中心の柔らかいカラーリングではなく、原色を取り入れたメリハリのある見せ方を採用。雰囲気だけに偏らず物件特徴も目立つようにバランスを取りました。

予約の時点で満室に

ホームページとチラシの効果もあり、予約の時点で230%を超える申込があり無事に満室になりました。この次の年は満室でしたが募集してないにも関わらず数件問合せがありました。検索しても上位に表示されていました。大手の物件検索サイトが多額の予算をかけて上位表示している中で1ページだけのホームページがその中に食い込んだのは非常に大きい成果と言えます。※今は募集もしておらず少し順位がさがりました。
1年間一部屋の空きを作るなら、それぐらいの予算をかけて、ホームページとチラシを見直した方が結果プラスになります。
作るだけなら他の制作者さんもいっぱいいますが、従来の手法を見直したり顧客目線で徹底的に考える企画戦略の視点が何よりも大切です。うちはこの企画戦略の思考部分が最大のウリです。
ただ作れば成果に繋がるわけではないのでその辺を意識して制作者を選ぶ必要があります。

2018年制作