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打ち合わせをライブ公開するイベント「Roundtable Meeting Show #1」を開催しました

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Roundtable Meeting Show #1

3月29日(火)にKDDIウェブコミュニケーションズで「Roundtable Meeting Show #1」を開催しました。このイベントは打ち合わせを公開でやってみようというものです。

前々からぼんやりと考えてはいたのですが、昨年のCSS Nite Afterdarkの打ち上げで、優クリエイトの根岸さんとCSS Niteの鷹野さんと同じ席になった時に、「こういう事したいんですよね」と言ったところ、根岸さんが非常に興味を示してくれて「ぜひやりましょう」となったのがきっかけです。

第三者には見えない打ち合わせ現場でのやりとりを可視化する

打ち合わせは基本的にブラックボックスです。どのような内容を話しているかを見る機会はありません。用意する資料、クライアントとのやりとり、制作者側からの提案などのノウハウ本は存在しますが、実践風景を見る事はありませんでした。
他者の打ち合わせを見る事が出来るのはせいぜい社内の人のやり方ぐらいです。
今まで制作作業が中心だった人がよくわからないままディレクターになり、手探りでやり方をさぐる方もいるかもしれません。
自分達のやり方とは違う方法が存在するのかしないのかもわかりません。
打ち合わせを公開で行う事によって、どのようなお話ややりとりがされているのかを可視化したら面白いのではないかというのがこのイベントをやるきっかです。

依頼側も受注側にもプラスになれば

企業の担当者も制作者も両方の立場で打ち合わせを見る事が出来れば、新しい気づきがあるかもしれません。
依頼側としては何を用意していれば、どのような話が出来るのか?またどういう質問をしたいのか?
受注側では何を用意してどのような質問をしていくのか?など、第三者の打ち合わせを俯瞰して見る事で気付く事があったかと思います。

前提として

打ち合わせといっても環境やタイミングによって内容は様々です。
長期にわたって複数回行う場合もあれば、1回か2回ぐらいで結論まで落とし込む事もあります。
そもそもの理念から踏み込む時もあれば具体的な数値目標を主題にする事もあります。
今回は事前に情報がないまま、とりあえず呼ばれたという体で進めさせていただきました。2回目があるかないかも不明な形です。(それにしては依頼側の意見や目的意識がはっきりしていましたが)

大企業のように「100人中92人に認知されてるのを93人にしたい」のと、小さな事業者の「100人中10人に認知されてるのを30人にしたい」のとでは根本的に違うので、全く違ったポイントになるかと思います。
数字なのか予算なのかコンセプトなのかでも大きく異なります。
「なんでこれ聞かないの?」では無く、その辺りは向いてるところによって別モノなので減点法的な考え方で見るのは危険だと考えます。「こういう事もやるよね」のような意見が溢れていくと素敵だなと思います。

今回は受注する側のディレクターを3人用意しました。
短い時間の中で3人のディレクターがいた分、深く切り込めなかった部分もあったかもしれません。
通常は一人で行うものですが、異なる視点からの質問が出ればというところを重視しました。

ディレクター選びの基準はエンジニアのたにぐちさん、打ち合わせからWordPressの制作も手掛ける大串さん、デザイナー(グラフィック出身)の私で、バッググラウンドが違うというところと、複数で行っても足並みを揃えながら会議を進められそうなメンバーを選出しました。(初回という事もあり、様々な状況下になるべく対応できたら良いなというところもありました)。

優クリエイトさんは社内コミュニケーションがしっかり出来てる依頼者でした

今回はクリエイターの正社員求人紹介・転職支援・人材派遣を行う優クリエイトさんに依頼側としてご協力いただきました。ビジョンや課題がはっきりしているので、何を聞いても明瞭な返答が返ってくるのは素晴らしいと思いました。社内でのコミュニケーションもしっかりとれているからだと思います。
通常ここまで目標共有が出来ている事は少ないので、良い例を見る機会になったと思います。
このイベントは制作側だけの話ではなく、発注側の人達にも多く参加していただければと思っています。

通常はビジョンのはっきりしていない、これから何をやっていきたいかわからないところからのスタートのほうが実際の現場では多いので(中小企業や個人事業の方)、そういう部分をいかに引き出すかが実際の打ち合わせでは大事なところだと考えます。
権限を持ってない方、責任を取りたくない方、考えたくない方などが担当者の場合もあります。
こういう事を用意したほうが良いのかなや、こんな事を話さなくてはならないのかという意味では本当に良い例だったと思います。Webを統括する人や、マーケティング分野の人材がいる会社はこの辺りとても有利になるというところを可視化できたのは良かったと思います。

Roundtable Meeting Show #1

 

ディレクター側が話をどこに切り込むかについて

具体的な施策や体制の話に早い段階で切り込む方もいれば、クライアントがまず何をしていてどう考えているかに時間を割く方もいて、いろいろなタイプの方がいるんだなという事が見えてきました。

クライアントの規模や、広告戦略などに慣れているかどうかなどでも切り込み方は変化すると思います。
組織化された大企業と、広報のいない中小企業、または個人事業主など相手側がどういう立場なのかで進め方も全く変わってくるのもポイントだと思います。
大企業を相手にしてる人であれば、具体的な数字や成長戦略などのお話、中小企業を相手にしているのであれば広告する事自体をまず理解していただく必要があります。
ここを忘れてしまうと話がかみ合わない部分も出てくるので最初にしっかりお伝えする事はあらためて重要だと思いました。

Roundtable Meeting Show #1

打ち合わせ方法に正解があるかは不明だけど、どんな事に注力すべきかは見えてくるかもしれない

今回はイベントとして不確定要素が多くて出来なかったのですが、打ち合わせの際のゴールを決めておくのも大事です(もちろん時間も)。お互いに目的地があって進むというやり方はどなたにでも通じるやり方だと思います。
打ち合わせ内容や進め方については正解があるかは不明です。出演者3人のやり方も必ずしも正しいと言っている訳ではありません。ディレクター3人のやり方をい第三者の立場で俯瞰的に見る事によって、意識してなかった共通点やポイントというものが何か見えたのでは無いでしょうか?
その辺りが「打ち合わせを可視化する」というイベントの目的だと思っています。
個人的には依頼側の企業コンセプトや社風、社員がどういう気持ちでお仕事をしているかなどを聞く事に時間を多く割いています。ここに時間をかける事で依頼側の気付いていなかった課題や可能性を見つける事が出来るからです。

 

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参加者された方の声

「自分だったらどうするか?をずっと考えているイベントだった」という感想をいただきました。
自分だったらこうするというのはこのイベントをやるにあたり、こうなったら良いなと思っていたので嬉しい感想です。
細かいところまで決めてお話を行うイベントであれば、「人前で話すのは苦手」「スライドとか作れない」みたいな方はいるのですが、公開打ち合わせであれば普段行っているところなので、人前でしゃべるのは気が進まないけれど、打ち合わせライブであればやってみたいという方が出てくれば良いなというところもあります。人前に出てこない優れたディレクターさんの前に出るきっかけになるイベントにいずれはなれば面白いかなという妄想もあります。

「打ち合わせの振り返りコーナーで依頼側の意図や感想を聞けたのはとても良かった」、「振り返りのコーナーでTwitter経由での質問コーナーも新たな視点が加わって良かった」という感想もいただきました。
依頼者側の感想はなかなかいただけるものではないので、最後にここは嬉しかったなどの感想を聞けたのはとても勉強になりました。また多くの参加者の人達からの質問などもやり方や考え方の参考になったので、会場全体で共有していく雰囲気が出たのはとても嬉しく思いました。

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イベントの個人的な感想

いつもは持ち時間に対して流れを考えてスライドを作りお話するようなイベントが主流です。回数も重ねているのでそこまで緊張する事は少なくなりました。
今回は「なるべくいろいろな事を決めない状態で打ち合わせを公開しよう」という前提でやったので、不安要素がとてもたくさんありすぎて、考える度に正直吐きそうな気持ちになっていました(笑)
たにぐちさん、大串さんのお二人にも同じような思いをさせてしまっていたかもなのですいません。
前例も無く、成功の形もはっきりしない中でお手伝いいただいた関係者のみなさんもありがとうございます。

私達のお仕事は目に見えない部分が多すぎて、他業種の方にやっている事を伝えるにはどうするかを常々考えていました。汗水たらしている状況が見えない事にお金を払うのが納得しにくい日本の中でいろいろな部分を可視化していく事はとても重要だと考えています。
大工さんが一ヶ月かけて汗水たらして家を作っているところにびた一文も払いたくないという方はそういないと思いますが、Web制作の業界では何ヶ月かかっても、支払いたくないという方がそこそこ発生する問題でもあります。
多くの場合は悪気なくやってる事が想像も出来ないから支払いたくないという気持ちになるのだと思います。
その辺りの手間を私達は少し怠けていたのかもしれません。

私達が時間や手間をかけて業務に取り組んでいるところ、そしてノウハウを持ちながら思考部分にとても力を入れているところが少しでも伝われば良いなという思もあり、このイベントを企画しました。
Web制作業界になんとなく入って来て、打ち合わせの意味も良く分からずどこかで見たようなサイトを作っている方達にも、本当はこのように進めていくというのを理解していただきたい、またクラウドソーシングなどでコンペを行う事と、制作者にお願いする事の違いも広く知ってもらえると良いなというところもあります。

デザイナーとして出来る事は何か?

個人的に自動化の流れとかも含めてデザイナーの役割について考える機会が増えています。
あまり知られていない事かもしれませんが、デザイナーは未来を見る事、関わる人の幸せを考える事が得意です。従業員とお客さんの関係性に新たな価値を提案したり、社内の士気を高めたりといった事も含めて、心(気持ち)の部分に大きく影響を与えるのがデザイナーとしての力を発揮出来る部分だと考えます。
結果が目に見えるものでは無いので、超短期での成果や利益を重視している方とは合わないかもしれません。
短い時間での結果はデータ重視、長い目で見る関係性は気持ちの重視といった感じでしょうか?
個人的にはやれる事がどんどん見えてきている気がしています。
デザイナーにしか出来ない部分をより磨いていく事がこれから先もやっていくために必要な事だと強く感じています。

イベント作りのお話

イベントを単独で主催する事は今回が初でした。
Facebook上でイベントをやりたいのでお手伝いしていただける方を募集しました。
すぐに手をあげていただいた人達数人で行いました。あまり人数がいても返って運営しにくくなるので途中からはお断りしましたが、手伝うよと言っていただいたのはとても嬉しく思いました。

結果的に、以下の方々にお手伝いいただきました。
株式会社優クリエイトの根岸さん(調整)
デザインサテライツの小島さん(イベント統括)
株式会社コンクリートファイブジャパンの菱川さん(イベント実況)
竹腰さん(グラフィックレコーディング)
株式会社スイッチの鷹野さん(動画・撮影)
優クリエイトの方々(受付)
株式会社mgnの大串さん(出演)
株式会社エイチツーオー・スペースのたにぐちさん(出演)

各自がご自身のイベントを運営していくような方達なので、ノウハウ提供や助言などもたくさんいただき大変助かりました。ありがとうございます。

会場作りの話

今回お手伝いいただいた小島さんの発案で出演者をまるく取り囲むという、武道館ライブみたいなスタイルで行いました。イベントとしてのインパクトや個性も出て、参加者との距離も近くて良かったと思います。

動画のお話

出演者をとりかこむというスタイルだったので、鷹野さんのTHEATAで撮影した動画もあったのですがとても良い感じでした。公開の予定はありませんが、次のヒントともなりました。

グラフィックレコーディングのお話

竹腰さんにグラフィックレコーディングをやっていただきました。また別の視点でも眺められるのでとても良かったと思います。
こちらもライブで行うのでとても大変だったと思います。ありがとうございます。

Roundtable Meeting Show #1

 

Roundtable Meeting Show この先どうなるか

次回の開催は未定です。ご協力いただく依頼者側の方を探す必要があります。
それに対して打ち合わせに望めるディレクター側を3人でやるのか1人にするのかの部分も検討すべき課題です。出演ディレクターはある意味手の内をあかしていく事になるので、それでも良いという方を探す必要もあります。

自社サービスをやっていてクリエイターにも幅広く知ってもらいたいような企業であれば、メリットはたくさんあると思いますし、予算があまりなくてディレクターとか呼べないみたいなところでも構いません。

依頼側として出ても良いと思っている企業や個人の方がいらっしゃれば、よつばデザイン後藤までぜひご連絡をください。スタッフ間でどうやるかの方向性含め検討したいと思います。

※イベントとして成立するのを大前提としていますので必ずしも採用されるとは限らないのでご了承ください。

最後に

私自身とても勉強や刺激になるイベントでした。Web業界が少しでも面白くなれば良いなと考えます。
出演いただいた方、スタッフの方、参加者の方、会場を提供いただきましたKDDIウェブコミュニケーションズさん、本当にありがとうございました。
今後ともよろしくお願いします。

Facebookページ
Roundtable – Meeting Show –

Roundtable Meeting Show #1 – Togetterまとめ

打ち合わせを公開イベント化しちゃった! Roundtable Meeting Show#1 をお手伝いしてきました #rmsjp | コンクリートファイブジャパン – Concrete5 Japan Inc.
「Roundtable – Meeting Show – #1」に出演しました!|クリエイター・グラフィックデザイナーブログ│優クリエイトコンサルタントブログ│優クリエイト
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この記事を書いた人
後藤賢司 よつばデザイン 代表
Webディレクター・デザイナー 日本, 東京&大分
著書
WordPressプロフェッショナル養成読本 [Webサイト運用の現場で役立つ知識が満載! ] (Software Design plus)
WordPressプロフェッショナル養成読本 2014年10月のすごいコンピュータ書で1位
現場でかならず使われているWordPressデザインのメソッド
現場でかならず使われているWordPressデザインのメソッド AmazonのWebデザイン、デザイン、デザイン・グラフィックスで1位